サパ 北西部の自然と文化のシンフォニー
多くの外国人観光客は、サパ(ラオカイ省)を北西部の高原にある自然と文化の魅惑的なシンフォニーに例えています。そこには広々とした自然の詩的な雄大さだけでなく、モン族、赤ザオ族、タイ族、ザイ族、サーフォー族などの少数民族の生活と文化の鮮やかな色彩があり、この世界的に有名な観光都市の特別な魅力がある独特の自然を作り出しています。
サパは北西部の有名な観光地です。ロンリープラネットにはかつて「ホアンリエンソン山脈(サパ)は、海外の観光客には『トンキンニーズアルプス』として知られています。空高くそびえ立つ雄大な山脈には、ベトナムで最も高い山ファンシーパンがあります。訪れた人は曲がりくねった鋭い山脈や渓谷に続く棚田、そして伝統的な文化的アイデンティティの豊かな少数民族、モン族、赤ザオ族、ザイ族の村々の美しさに浸ることができます」と書かれました。
サパに来た観光客は、サパの中心部から約9km離れた「インドシナの屋根」と呼ばれる高さ3,143mのファンシーパン山頂の美しさを発見できます。そこには、雲が舞い、強い風が吹く中、高い山の頂上に堂々と建つ多くの神社や寺があります。
インドシナの屋根の上では、多くの奇妙な感覚を経験するでしょう。時には雲が飛び立ち、時には道が見えなくなり、時には突然強い風が吹いたりします。特に、毎朝、雲の川が山の頂上からサパの町に流れ落ち、ムオンホア渓谷から村々までを覆い、詩的で雄大なサパの自然の景色を作り出します。
神聖なファンシーパンの頂上では、毎日、季節ごとに、このS字形国土の他の場所では味わえない自然の様々な魅力を発揮します。それは冬の山頂にある深遠な霊的複合体を白い雪が覆う瞬間かもしれないし、無数の星空が幻想的に煌めく夜かしれないし、或いは夕日が浮遊雲を黄金色の海に染める明るい午後かもしれません。
ムオンホア渓谷は、サパの町から約8km離れたハウタオ集落にあります。この場所は、詩的で叙情的な自然に溶け込む壮大な棚田が多くの観光客を魅了します。天と地の白銀の露の真ん中に独特の見所として現れる渓谷は、季節毎に違った表情で訪れる人々の心を動かします。
高度3,143メートルのファンシーパンの頂上に立つ観光客。
撮影:ホアン・ハー/ベトナムフォトジャーナル
春はムオンホアが桃や梅の花の清らかな色をまとう季節です。秋には、世界で最も美しい棚田に実った稲が黄金色に輝きます。冬には「雪狩り」に観光客が押し寄せ、まさにヨーロッパ各国にだけあるロマンチックで不思議な光景です。
ファンシーパンの麓近く、ムオンホア渓谷の隣に位置するサパの町は、古代の特徴と現代性が融合した外観を持っています。サパには121年の形成と発展の歴史があります。その旅の痕跡は歴史的な遺物として保存され、サパ石教会、タフィン修道院、そして今も残る古代フランスの家並みなど、多くの観光客を魅了するサパのハイライトとなっています。
最近では、サパを訪れた人は、多くの新しく建てられたレストランや前世紀のフランス建築のような大きなホテルに驚かれるでしょう。それはサングループのホテルドゥラクーポールMギャラリー、次にピスタチオホテルSaPaです。
サパはキン族とモン族、赤ザオ族、タイ族、サーフォー族などの少数民族が古くから住んでいる土地です。サパの各民族グループには独自の風俗、習慣、文化的特徴があるため、訪れた人にとってはいつも珍しく魅力的です。
サパではモン族が最も多く、人口の50%を占めています。現在、サパで非常に有名な観光地はモン族が多く住むカットカット村です。ここは長い歴史を持つ村で、現在では綿花の栽培や織物、伝統的な宝石作りなどの伝統工芸が保存されています。ここに来た観光客はモン族の日常生活を見学して学び、伝統的な衣装を作るのを直接目にしたり、タンコー、トウモロコシの酒、黒豆などの北西部の名物料理を楽しむことができます。
サパの民族の祭りは非常にユニークで、古代信仰の多くの要素が今でも色濃く残っています。祭りは通常、主に一つの村で早春に開催されます。しかし、ムオンホアでは地域全体または古代の村まで範囲が及ぶ祭りもあります。
モン族では、旧暦の1月の辰の日に村全体の禁断の森でナオソン祭り(年の初めに誓いを立てる祭り)が行われます。または1月に開催されるザオ族のニャンソン祭りのように、物語を語る言語芸術である音楽芸術を織り交ぜた舞踏芸術などの民俗芸術形式を組み合わせたものもあります。
サパの民族の祭りの中で、ザイ族のゾオンボック祭りは大規模で、ムオンホア渓谷に住む数千人ものザイ族、モン族、ザオ族が参加します。ナムサンのサーフォー族は、旧暦の2月2日に村掃除祭りを開催し、悪霊を追い払い、平和を祈る儀式を行います。現在、各民族の伝統的な祭りの規模が拡大され、より多くの観光客を呼び込むことができます。